​飲食店の開業はとても簡単です。お金を払って物件を取得し設備を整えて提供する商品を作るだけです。誰にでもできます。なので周りを見てみると、なるほど新しい店が次々と開店しています。その一方で、あれ？この店以前は何の店だったっけ、ということも多々あります。そう、飲食店は閉店も簡単なのです。内装を壊して物件を大家さんにお返しするだけです。しかしこれらは表面の物理的な現象に過ぎません。ではその本質とは？

飲食店は営利企業です。出店という投資を回収し、利益を生まなければ意味がありません。さらには長期にわたり利益を生み続けなければなりません。経営とは長期戦です。そしてその長期戦において最も大切なことは、健全な利益を確保する為の提示価格を適正価格として支持してもらえる業態開発と、そのクウォリティを保ち続けることです。今後物価は上がり続けるでしょう。安売りにも限界があります。しかし物価上昇に伴う単なる便乗値上げでは必ず淘汰されます。

一過性のブームを追うのではなく、将来を見据えて持続可能な業態を作ることが大切です。